精神疾患の労災支給 過去最高の608件
令和2年度の精神疾患の労災請求件数のデータが厚生労働省から公表されました。
申請件数は2,051件となり、前年の2,060件から9件減少しましたが
支給決定件数については608件となり、前年の509件から99件増加し、過去最高となりました。
また認定率については31.9%となっており、申請の3件に1件の割合で労災として認定されている計算となります。
このうち、支給決定件数を具体的な出来事別に分類すると、上位項目は次のとおりとなっています。
- 上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた(99件)
- 悲惨な事故や災害の体験、目撃をした(83件)
- 同僚等から、暴行又は(ひどい)いじめ・嫌がらせを受けた(71件)
- 仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった(58件)
- 特別な出来事(54件)
- (重度の)病気やケガをした(50件)
- セクシュアルハラスメントを受けた(44件)
企業としては、長時間労働対策を徹底するとともに、業務の内容において過剰な負荷がかかっていないかを確認し、
さらにはパワーハラスメント防止に向けて、研修を行ったり相談窓口を周知したりするなどの取組みを進めていく必要があります。